白昼夢


結城和林(わりん)さん@ぐるぽん☆のお勧め作品。

経理部の美奈子

経理部の美奈子といえば、会社のマドンナだ。

髪を綺麗に纏め上げ、少し残る後れ毛が悩ましい。そのルージュがまた印象的で、存在感がありながら決して目立ちすぎないのだった。

今日も白いブラウスをきちんと着こなし、彼女は真面目に働いている。

きびきびとよく動いて、仕事も確実と評判だった。

そして、きりっとした美しい顔。

美奈子は経理部の華だった。

うららかな昼休み

今は昼休み。

美奈子は自分で作ったお弁当を食べて、お茶を飲む。

いつもなら、その後は読みかけた文庫本を読んでいる。

しかし、残業続きの日が続き、美奈子も疲れていたのだろう。今日の美奈子は、本を開いて椅子に座ったまま眠ってしまっていた。

美奈子の上司に当たる加山は、部下の微笑ましい姿に眼を細めながら、仕事続きでも文句ひとつ言わない部下に感謝しつつ、毛布をかけてやった。

美奈子はコクリ、コクリ、と舟をこいでいる。

加山はそんな美奈子の顔を、飽きもせずに隣の椅子で眺めていた。女の寝顔を見るのはエチケットに反することだが、そうせずにはおれなかったのだ。

美奈子はよく眠っている。

無防備な美奈子を見ていると、加山も男だから、その悩ましい後れ毛やルージュについつい目がいってしまう。

加山は美奈子の寝顔を見ながら、妄想を泳がせてしまっていた。

白昼夢 - 告白

「加山先輩」

「奥山君、どうしたんだ、随分顔が赤いけど」

「加山先輩は・・・わたしのこと、どう思いますか?」

「・・・奥山君は、とても優秀だよ」

「そうじゃなくて・・・わたしが訊きたいのは、あの、女として・・・」

想像の中の美奈子は、頬を赤らめた。

言葉を探す美奈子に、加山は言葉を差し出す。

「『女として、美奈子をどう思うか』だろう?」

「! そ、そうです・・・どう、でしょうか」

加山は眼を閉じ、開いて、美奈子に優しく言葉をかける。

「奥山君は女性としても、最高だよ」

「そ、それは加山先輩がわたしのことを女性として好きだということ・・・ですか?」

思わず顔を輝かせながらも、まだ不安をみせている美奈子。

加山はそんな美奈子に好感を覚えながら、ゆっくりと頷く。

「う、嬉しいです・・・」

美奈子はそのまま加山の首に手を回し、そのルージュを加山の唇の押し当てた。

突然のことで加山は驚いたが、そのまま美奈子の頭を抱き、優しくキスを続けた。

眠れるルージュ

そこまで想像をして、フッと加山は現実に戻ってきた。

フロアには加山と美奈子しかいない。美奈子は相変わらず、よく眠っている。さっき想像の中で口づけたあのルージュは、夢の中と比べて魅力を何倍にも増して、加山の前に現実に存在していた。

(今のうちに、キスしてしまおうか)

そう思ったが、美奈子がそれで起きてしまったら大変だ。加山は仕方なくキスをせずにおいた。

そのかわりに、加山は想像の続きを楽しむことにした。

白昼夢 - 情事の始まり

美奈子は加山にキスをした後、息を荒くしながら潤んだ目で加山を見上げた。

ウブで、キスに慣れていないのかもしれない。それとも、興奮したのだろうか?

とにかく、加山はそんな美奈子をみて劣情が刺激された。

今度は加山から美奈子を抱きしめ、キスをする。舌を入れて口の中を愛撫するディープキスだった。

美奈子は戸惑いながらも、キスを返してくる。

再び唇が離れたとき、二人の間には銀の橋が掛かった。

加山はオフィスの椅子に腰掛け、美奈子を自分の上に座らせた。そして、美奈子の胸をブラウスの上から揉んだ。

「・・・ここで、ですか?」

そう尋ねる美奈子。

「いやかい?」

加山が聞き返す。美奈子は目を左右に動かしたが、最後に目を閉じた。

「構いません・・・先輩の、お好きなように」

そう聞いて加山はブラのボタンを外していき、中のブラをあらわにした。ピンク色のフロントホックだった。そのホックを外し、加山は直接美奈子の胸を愛撫した。

その愛撫に応えて、美奈子は時々声をあげ、白い喉をみせるのだった。

「あん・・・先輩、あん・・・あん」

眠れる体

そんな想像を続けるうちに、加山は自分が美奈子のブラウスの膨らみに注目し続けていることに気づき、あわてて視線を外した。

周りをキョロキョロと見渡す。まだ、誰も帰ってきていない。美奈子もまだ、すうすう寝息を立てている。

加山はそれを確かめてから、あらためて美奈子の胸を見た。

小さすぎることはないと思う。大きすぎということもないだろう。女性らしい、標準的な膨らみだった。

しかし、それを包む服は、キッチリとアイロンの掛かった制服だ。みるものに清潔そのものの印象を与える。そして、その下に続く、くびれた腰、ダークのスカートに包まれたヒップ・・・。

美奈子の女らしい体つきを楽しみながら、加山はさらに想像していた。

白昼夢 - オフィスの淫事

加山は、一度触れてみたいと思っていた美奈子の後れ毛に触れた。

美奈子はくすぐったがっていたが、何度も撫でられるうちに段々声をあげはじめた。

「首の後ろなんて・・・触らないで下さい」

「君はとても綺麗なうなじをしているんだよ。いつかこうしてみたかった」

そう耳元で囁くと、美奈子は照れるような恥じ入るような笑みを浮かべた。

そして、加山は黒いストッキングに包まれた脚を撫でて、黒いスカートの内側に手を差し入れる。

美奈子は脚を閉じて抵抗しようとしたが、秘所に手が触れると抵抗を諦めた。代わりに、少しずつ脚を開き、加山の愛撫を受け入れる。

「アアア・・・感じます」

加山はストッキングとショーツを脱がせた。どちらも、美奈子の左足に引っ掛けたままにしておいた。

美奈子の秘所は、既に潤っている。加山は自らのズボンのファスナーを引いて肉棒を取り出し、美奈子の温かい裂け目に押し当てた。

「先輩・・・わたしの、中にきてください」

美奈子の唇は、半開きになっている。

そして、美奈子は腰を上げ、加山は美奈子の腰を持った。グッ、と美奈子の蜜壷に加山が押し入っていく。背面座位での挿入が、完了した。

「ひとつになったよ、美奈子」

「・・・先輩を、感じます」

美奈子は後ろを振り向き、加山にキスをしながら腰を上下に振った。加山もそれに応える。

「アン、アン、アン、アン」

「美奈子、声が大きいよ」

「で、でも・・・・出ちゃうんです、あああ、あーん、・・済みません先輩・・・あん、我慢、できません・・・・」

はだけた制服のまま、ストッキングとショーツを足に引っ掛け、オフィスの中で淫らな熱を放つふたつの肉体。美奈子と加山の耳には、くちょん、くちょんという結合部からの水音が届いていた。

しかし、ここは昼間のオフィス。誰がいつやってきても、おかしくない場所だ。手早く終わらせなくてはならなかった。

加山は再び美奈子に口づけながら、手を伸ばし、美奈子のクリトリスと胸を指で弄った。

「せ、先輩、そんなにしたら・・・すぐにイっちゃいます、わたし」

明らかに追い詰められ始めた美奈子。加山もこのスリリングな情事で、いささか早い昇天を迎えようとしていた。

「美奈子。そろそろ、いくよ・・・」

「きて、ください。先輩、わたしの、なかで・・・」

そんな中出しの許しを得て、加山は美奈子を下から突いた。美奈子も、腰を振りながら、半開きのルージュから世にも卑猥な喘ぎを続ける。

「あああああああ、せ、先輩、先輩、先輩ぃぃぃっ!」

これ以上、大きな声をあげられるとまずい。そう思った加山がとっさに美奈子の口をふさぐ。

「ムググっ!」

「ウッ、締まる、ウウッ!!」

その瞬間、美奈子は激しく膣を締めた。加山も耐えられず、精液を吐き出す。二人に絶頂が訪れた。

声を出せなくなった美奈子は、快楽を吐き出す出口を失ったかのように身悶えた。一方の加山は、美奈子の膣内に力強く精子を吐き出した。射精のたびに、美奈子の股間に埋まった陰茎が、収縮と弛緩を繰り返していた。

二人はぐったりとしたまま、どちらからともなく情事の後のキスをした・・・。

夢の続き

眼を閉じて想像上の情事にふけっていた加山は、ようやく想像の世界を閉じて眼を開いた。

時計を見ると、もうしばらくすれば昼休みが終わり時間だった。

まだ誰も帰ってこない。そろそろ誰か帰ってきてもよさそうなのだが。

美奈子もまだ起きる気配を見せない。よほど疲れが溜まっているのかもしれない。・・・残業を任せすぎているのかもしれないな、と加山は反省した。

それにしても魅力的なのは、美奈子の赤い唇だ。この唇を現実に吸えば、どんな味がするのだろう。さっきも妄想のなかでキスを繰り返したが、興味があるところだ。

じっと赤い口唇を見つめ続けていると、誘惑にこらえきれなくなってくる。

加山は少しの後ろめたさを感じたが、やがてそれを押しやる。

美奈子に顔を寄せると、一瞬だけ赤い唇をついばんでいった。

えもいわれぬ感触。加山はそれだけで、恍惚となった・・・。

しかし、たちまち訪れる罪悪感。寝顔を見たうえ、寝ているときに唇を奪ってしまうとは。

加山は慌てて顔を振り、自分の机に立ち去ろうとした。

現実

そのとき、後ろから声が掛かった。

「・・・女性の寝顔を黙ってみているなんて、ひどいですよ、先輩」

「・・・起きていたのか、奥山君」

美奈子が眼を閉じたまま、加山に呼びかけたのだ。

「それに、寝ている間にキスまでするなんて」

「・・・すまん。つい、出来心で」

「別に、いいんですけどね。・・・これからは、わたしがいいって言ったときだけ、キスしてください」

え、と加山は訊き返しそうになった。

しかし、美奈子は眼を開き、毛布から出て、うーん、と伸びをしながら言った。

「さ、あと5分で昼休み、終わりますよ。わたし、皆さんを呼んできます。きっと、屋上ですから。

先輩も、さっきから眠そうですよ。午後が始まる前にコーヒーでも飲んだらいかがですか?」

そういって、颯爽と歩いて去っていった。

相変わらず爽やかな歩き方だ、と感心している加山。その一方で思う。

あれは、どういうことだろうな。・・・美奈子は僕に気があるんだろうか?

それにしても・・・美奈子はいい女だな。

そう思わずにはいられなかった。

2006/2/13 佳情。

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