修学旅行の早朝


ホテルでの目覚め

枕が替わると早起きしてしまう。そういう人は結構いると思う。

俺もそういう人種の一人だ。俺は今日、修学旅行にやってきているのだが、起床時刻より2時間も早く起きてしまった。

もう一度寝ようとするが、どうにも布団がスースーする。北海道の朝は、寒いようだ。

同じ部屋の男子連中を起こさないようにして俺は立ち上がると、部活で使っている大きなコートを羽織り、財布、洗面用具、タオルやらを持って部屋の外に出た。

廊下

部屋の外は何故かかなり暖房が効いている。コートを着ていれば部屋の中よりもすごしやすいくらいだ。・・・なんだよ、部屋の中のほうが寒いんじゃねえか。

そう思いながら、電気が煌々とついた廊下を歩いていった。ピンク色の毛が短い絨毯が、スリッパ越しに感じられる。それより何より、誰にも会わずに朝早く廊下を歩くというのは気分がいい。

そして俺はトイレに向かい、顔を洗って歯を磨こうとした。

しかし途中で、女子トイレから誰かが出てきた。紺色のジャージを着ているあたり、ウチの高校の女子だろう。

その女子は少しふらふらしていて危ないとは思ったのだが、案の定、やがて俺に真っ直ぐぶつかった。

「あ、ごめんなさい!」

ヤローにぶつかられたのなら、いい気はしないところだ。でも二人きりの状況で、女とぶつかったんならちょっと嬉しい。

高校生なら、当たり前だと思う。

「いや、気にしなくていいよ」

そう言って、女子の顔を見る。

あれ・・・? こんなやつ、ウチの学校にいたかな? 結構可愛いけど見たことないぞ。でも着てるジャージは確かにウチの学校のものだし・・・??

俺が悩んでいると、女子の方は首をひねり、おそるおそる声をかけてきた。

「あの・・・高島君、だよね?」

「え・・そうだけど・・・君、誰?」

「うーん・・・こうすればわかるかな?」

そういって彼女は眼鏡をかけた。

「うそっ! 石川さんっ!?」

「うん。眼鏡かけてなかったから、わからなかったかな?」

うわあ・・・クラスでは全然目立たない女子だったのに、こんなに可愛かったんだ・・・。眼鏡変えればいいのに。

いや、それだけじゃない。朝だからか、髪を下ろしてて、何だか色っぽい。いつもは三つ編みのお下げだもんな。

朝の会話

「・・・なんで、眼鏡かけてなかったの?」

「え・・・だって、誰もこないと思ってたし。朝はわたし、普段から眼鏡なんてかけないよ」

「そうなんだ・・・髪も、まだ編んでないんだ」

「あ、コレ?」

石川は自分の髪を少し触ってみせた。

「部屋に戻って、お風呂に入ってから編もうかなって」

「え・・・女子の部屋には風呂なんてあるの?」

「そうじゃなくて。ここ、露天風呂あるんだよ。昨日はみんな同じような時間で一斉に入ったから、使わせてもらえなかったけど」

「そーなんだ・・・じゃあ、俺も入ってこよかな」

「ええ!?」

石川は驚いた声をあげて、赤くなっている。・・・俺の裸でも想像したんだろうか? それにしては妙だけど・・・。

「あ・・・う、うん、いい、よね。そうだよね」

口の中でもモゴモゴと喋っているけど、あまりよく聞き取れない。

「石川さん?」

「あー・・・うん。わ、わたし、先に行ってるから・・・」

そういって、彼女は慌てたように小走りで去ってしまった。

普段見ない長い後ろ髪が、何だか新鮮だなあ・・・って、そうじゃなくて。

俺は歯と顔を洗いにきたんだった。

とにかく、俺は男子トイレに向かった。

洗面

トイレで小用を済ませてから、俺は洗面台で顔を洗い始めた。

うーん、ぬるすぎず、冷たすぎず、いい温度だな。

そして歯磨きに携帯歯磨き粉をつけて、シャコシャコと歯を磨く。こういうデカイ鏡があると、ついつい丁寧に磨きたくなる。

おしまいに口をゆすいで、俺は朝の洗面を終えた。

うん。ほとんど誰もいない広々とした場所で洗面。気分がいいな。


洗面を終えて、俺はまた元来た廊下を歩いて戻った。

そういえば、石川が露天風呂があいているといっていたな。

起床時間まではあと1時間45分近くある。ゆっくりしていっても平気だろう。大体このホテルは今日チェックアウトするんだから、入っておかないと損かもしれない。

そんなわけで俺は、部屋に戻って干してあったバスタオルを取ると、エレベーターに乗り込んで露天風呂へと向かった。

露天風呂

暖簾をくぐってみたが、朝早いせいか風呂の利用客はいないようだ。ロッカーはほとんど大きく開いている。

一番わかりやすい左上のロッカーを使い、俺は着ているものをさっさと脱いだ。バスタオルをとり、脱いだものを適当にロッカーに押し込んで、風呂に向かう。

露天風呂っていうのは、昨日使ったのとは違う入り口から行くのか。なるほどね・・・。

そうして俺は、湯気が立ちこめる石造りの露天風呂へと歩いていった。

露天風呂には先客がひとりいた。俺は身体をシャワーですすいだあと、露天風呂に入浴する。

うわ・・・結構熱めだな。寒い中裸だからちょうどいいくらいだけど。

先客の邪魔にならないよう、俺は少し距離をとって座った。

「・・・ふいー・・・」

思わず、そんな声が漏れる。

「えっと・・・高島君、だよね? やっぱり来たんだ・・・」

高めの、女性のような声が、俺の名前を呼ぶ。なんだか、恥ずかしそうだ。

「え・・・ひょっとして、石川?」

声はさっき聞いた石川のものだったので、俺はそう聞き返す。姿を見ようにも、湯気が邪魔で見えにくい。

「うん・・・そうだよ」

「あー・・・ここ、混浴なのか?」

「そ、そうなの・・・教えてあげればよかったかもしれないけど」

あ、そっか。だから俺と別れるとき、石川恥ずかしそうだったんだな。

「俺、上がろうか? 恥ずかしいだろ?」

「うーん・・・ここ混浴でしょ? それにもう来ちゃったんだし、いいんじゃない?」

「そ、そうだよね」

お互いがそれで納得した。

接近

俺がしばらくお湯に浸かっていると、向こうから少しずつ石川が近づいてきた。

「い、石川?」

「ごめん、わたし結構目が悪いから、周りとかが分かりにくくて」

「あー・・・そうなんだ」

目がそんなに悪くない俺には、分からない悩みだ。

ちょっとだけ、石川の方を覗いた。お湯の中は揺らいでいて見えにくいけど、裸なのは間違いない。タオルは頭の上だし。

それにしても、お湯の温度が高いせいか、もともと白めの肌が桜色になっていて・・・うわ、すげえ可愛い。

「・・・エッチ」

「え?」

「わたしのほう、ジロジロ見てる」

「ご、ごめん」

興味があるんだから、しょうがないじゃないか! だいいち、寄ってきたのはそっちだし・・・。そう思うけど、石川も恥ずかしそうだし、謝っておいた。

「女の身体に、やっぱり興味あるの?」

石川はそっぽを向いて、俺に訊いてくる。

「・・・男は皆、やっぱ興味あるよ」

「じゃあ、高島君も?」

「・・・まあな」

俺もまた、石川にそっぽを向いて、ポツポツと返事した。

二人は手を伸ばせば触れられる距離にいたけど、お互いによそを向いて入浴していた。

手引き

俺たちはしばらく風呂に入っていた。

「ねえ、どっちの方にシャワーの台があるとか、教えてくれない?」

やがて、石川はこちらにそっぽを向く格好のまま、きいてきた。

「・・・お前、そんなに目が悪いのか?」

「眼鏡かけてればいいんだけど・・・」

そりゃそうだろうよ。

「シャワーの台は壁の右の方だよ」

「右って言われても・・・」

石川は本当に見えないらしい。

「しょうがねえな・・・ほら」

俺はお湯の中から手を出した。

「え?」

「手を引いてやるよ。握って」

石川は恥ずかしがって断ってくるんじゃないかと思った。でも、結構すんなり手を握ってきた。

それに少し驚きながら、俺は石川に前が見えないように立ち上がった。

「段差が結構高いからな、気をつけて上がれよ」

「うん、わかった」

石川は、おっかなびっくり脚を上げ、浴槽から上がった。

脚・・・細いな。

洗い場

石やタイルが張られた床を歩いて、俺は石川をシャワーの台に連れてきた。

「洗面器が・・・ないのかなあ?」

俺は遠くで山積みになっている中から、洗面器を取ってきてやった。

「ありがとう。・・・高島君って、優しいのね」

眼鏡を取った顔で、石川がニッコリ笑う。髪もしっとり濡れていて・・・やばい。惚れそうだ・・・。

「お、俺も洗うからな!」

「あ、遠くに行かないで隣で洗ってよ。近くのものでも、ちょっと見えにくいから」

「へいへい」

石川はシャワーで髪を流し、そのあと持ってきたらしいシャンプーで頭を泡立てている。俺は、前にある石鹸で頭を洗った。

頭を洗いながら石川の方をチラリとみる。・・・石川の横チチが見えた。そこから伸びるウエストのラインが・・・あんまりくびれてないけど・・・それに、おしりが丸い。

「ひょっとして・・・こっち、見てない?」

石川がちょっと手を止めて、声をかけてくる。

「見えちまうんだから、しょうがねえだろ」

実際は、結構意識してみてるんだけど、それは言えない。

「うーん・・・見えちゃうんだったらいい」

石川はシャンプーの泡を流した。そして、リンスを髪になじませていく。

そして、髪の毛をまとめたあとで、今度は身体を洗い始めた。

俺も、緊張しながら身体を洗っている。


「修学旅行で、朝早くから男女二人で露天風呂なんて・・・面白いね」

眼を閉じて身体をこすりながら、石川が言った。

「そうだな・・・誰も、知らないんだろうな」

「うん。それに・・・わたしたち、あんまり話したこともなかったのにね」

「そうだよな」

石川がこんなに話せるやつだとは思ってなかった。地味で大人しい、三つ編みの眼鏡っ子だとしか印象がなかったからだ。

でも・・・すんごく可愛くないか、石川って? 俺は髪を上げてうなじを見せている石川の横顔を見て、改めてそう思った。

髪型

俺は身体をすすいだけど、石川は髪のリンスを落とす作業が残っていた。

その間、少し俺は待ってやっていた。

そして、石川が髪を流し終えたとき、石川の髪はストレートになっていた。それだけだと水晒しだけど、少し水を切ると、普段は絶対お目にかかれない完全なストレートヘアの石川になる。

「石川・・・髪型、変えた方が似合うんじゃないか?」

「え・・・そうかな? そうした方がいい?」

「いま、ストレートになってるだろ? 似合ってるぜ。それがダメでも、三つ編みじゃなくて、ピンで留めるとか、ポニーテールとかさ」

俺はいつになく熱心にそんなことを言っていた。石川は、恥ずかしそうに言った。

「三つ編み以外、あんまりしないから・・・」

「ちょっと、手で髪を持ってみてよ」

「えー・・・恥ずかしいな」

そう言いながらもまんざらではない石川は、左手で胸を隠しながら、右手で髪を握った。そうすると、ちょうどポニーテールのようになる。

「あ・・・ポニーテールも似合うよ」

「そうかな、じゃあ今日はそうしてみようかな・・・」

「・・・い、あー・・・、あ、うん」

「どうしたの? やっぱり似合わない?」

石川がそう聞き返してくる。

「い、いや、すごく似合ってて・・・他の男子に絶対見せたくないかも、なんて・・・」

「えっ・・・?」

「あ、いや、その・・」

ついうっかり、口を滑らせてしまった。石川はこっちをむいて、驚いた顔になっている。

その顔はマジだ。・・・冗談で誤魔化せそうにはない。

告白とキス

「それって・・・?」

重ねて、石川は尋ねてくる。じっと俺の顔を見る彼女は、真剣だった。

・・・言うしか、ないか・・・。

「あー・・その、なんだ。ちょっと、石川が・・・好きになった、みたいだ」

「た、高島君・・・」

こんな場所で、口を滑らせて告白なんてな・・・ちょっとかっこ悪いかも。

「あ、あたし・・・告白なんてされたの、はじめて・・・嬉しいな・・・」

「い、石川・・・」

「ちょっと、ドキドキしてるかも・・・わたしも、高島君のこと好き、なのかな?」

首をかしげて、俺にそうきいてくる石川。

「わ、わかんないよ・・・石川の、気持ちだし・・・でも、俺もちょっとドキドキしてる、かな」

ちょっとなんて嘘だ。心臓が口から出そうになるほど、ドキドキしてる。

「じゃあ・・・わたしも、きっと、高島君のことが好きになっちゃったんだよ・・・隣にいると、ずっとドキドキしてて、とまらないの」

顔を赤らめて、俯いて、そんなかわいいことを言う。

「石川・・・じゃあ、俺と付き合ってくれるか?」

「つきあうって、具体的に、どういうことするのかわからないけど・・・でも、高島君なら、いい」

湯気の中で、俺たちは身体を隠すのも忘れて見つめあった。

やがて、フッ、と石川が眼を閉じる。

俺はそのまま、石川を抱き寄せてキスをしていた。

前戯

そのまましばらく俺たちはキスしてたけど、お互い裸だから余計にドキドキしてくる。

「高島くん・・・おなかに、当たってる」

何がって、・・・俺の硬くなったチンポが、だ。

「高島君、したいの・・・?」

眼を閉じたまま、石川は訊いてきた。

「・・・石川さえ、よかったら」

卑怯な答えかもしれないけど、俺はそう答えた。

「・・・いいよ。してもいいよ」

俺はそれを聞いて、石川の胸に手を触れた。あん、と石川は声をあげた。

石川の胸は、小さいけれど可愛い胸だ。

「高島君・・・初めてじゃないよね?」

「うん・・・先輩の彼女と、何度かやったことがある」

先輩の彼女に誘われてね。先輩に内緒で、いろいろと勉強させてもらった。

「わたし・・・初めてだから。優しく、してね」

「できるだけ、優しくするよ」

そういって、俺は石川の胸を吸ってやった。石川は、はあ、はあ、と息を荒げながらされるがままだった。

そして、俺は石川の秘密の部分に手を伸ばした。かなり濃い陰毛が生えていて、色の白い石川と強いコントラストを作っている。

「そんなところ・・・触らないで、汚い」

「洗ったばっかりだろ?」

「でも・・・恥ずかしい」

俺はそれに構わず、石川に触った。・・・あまり洗えていないのか、少しにおいがする。

洗浄とクンニ

「石川、洗ってやるよ」

「え・・・キャッ!」

俺は強い刺激にならないよう弱くシャワーを出して、石川の股間に当てた。そして、自分の手で石川の隅々まで洗ってやる。あまり触ったことがないだろう中やクリトリスまで、洗ってやった。

・・・他人の手では、完全ではないだろうが。でも、好奇心もあってやめられなかった。

水流と俺の手で、石川のソコは洗う前よりは綺麗になった。

「・・・今日、するなんて思ってなかったから・・・それに、そんなに高島君がみるなんて思わなかったし・・・」

横を向いて、石川は言い訳をした。

「いいじゃないか、初めてなんだろ?」

「でも・・・恥ずかしい」

「もう、洗ったじゃないか」

そういって、俺は洗ったばかりの股間を舐めた。

「え、いや、何するの?」

「石川のは、もう綺麗になっただろ。気持ちよくしてやるよ」

「な、舐めるの・・・?」

俺はそれに構わず、ゆっくりと愛撫を始めた。石川は恥ずかしさから嫌がっていたようだったけど、少しずつ愛撫に反応しているようだった。

「舐められて・・・ヘンなの、気持ちいいの・・・わたし、エッチだよお・・・」

そんなことを言いながら。

バックでの挿入

石川の愛液が溜まってきたところで、俺は自分のチンポを取り出した。

「これが・・・オチンチン? は、入るの、こんなの?」

勃起したチンポを見て、少し石川は怯えている。

「入るよ。ちゃんと入る」

「ほ、ホントに優しくしてよね・・・」

石川は俺のモノをみながら、小さくなった声で頼んできた。

それにしても・・・どうやって、入れるかな。こんなタイルの上に石川を寝させると痛そうだしな・・・。


しばらく考えたが、ふと、風呂の中にある岩が目に入った。

初めからバックは、ちょっとアレかもしれないが・・・俺も、いますぐ石川と繋がりたいしな。

「石川。ついてきて」

俺は石川の手を引き、風呂に入った。

石川は何をされるのか分からないという顔をして、それでも黙ってついてきた。

やがて、お湯の中に浮かぶ岩の前で、俺は言った。

「この岩に、手をついて向こうを向いてくれよ」

「え、う、うん・・・」

石川は言われたとおりのポーズをとった。俺は、石川の真後ろに立った。

「え・・こ、こんな格好、なの?」

俺の方を向いて、石川は不安そうな顔をした。

「こんな場所だからね。床に寝るときっと、背中が痛くなるし」

「そ、そうだろうけど・・・」

石川は不安げな表情で、こちらをみている。眼鏡を取った顔だと、そういう表情もそそる。

俺は、石川の腰を掴んだ。石川は、岩の方を向いた。俺を迎えようとしているのだろう。

「いくよ・・・」

そういって、俺は石川の女陰にチンポをあて、一気に押し込んだ。

「イタアアアッ!」

強烈に押し込んだせいで、処女膜は一発で破られた。そのまま、少し動かないでおく。

「どうだ、石川・・・どのくらい、痛い?」

「う、動かないで・・・じんじん、するの」

俺はチンポを動かさずに、クリや胸を触ったり、背中を撫でてやったりした。そうすると、少しずつ石川の息が落ち着いてくる。

落ち着いたところを見計らって、俺はまた動き始めた。

「ウッ・・・痛・・・」

石川の顔は見えないが、痛さで呻いている。早く終わってやろうと思った。

そうでなくても、石川の膣は強烈な締め付けだ。そうそう、我慢できそうもない。

「ウッ、ウッ、ウッ、ウッ、ウッ・・・・」

俺が腰を振るたびに、石川の呻きは続いた。それでも、男の悲しさか、それが感じている声と同じように心地よく聞こえてしまう。

ごめんよ、石川。

そう思いながら、俺は膣からチンポを抜き、手でしごいて発射した。

「ウウウッ・・・」

勢いよく飛び出した精子は、石川のお尻に当たって、お湯の中へとこぼれていった。

情事後の会話

お互いの息が整い後始末をした後で、俺たちはさっき石川が手を着いた岩のそばで風呂に浸かった。

お湯の中で、今度はピッタリくっついて話をする。

「石川・・・大丈夫か? ごめんな」

随分手前勝手に交わってしまったので、俺は謝った。

「ヒリヒリするの・・・でも、大丈夫っぽい、かな」

えへへ、という感じで石川は笑う。

「真っ直ぐ歩けるか?」

その問いがどういう意味か、石川にはちゃんと伝わったようだ。

照れながら、ぼそぼそと答える。

「え・・・あー・・・歩き方は、ちょっとヘンになるかも」

「参ったなあ・・後先考えないで、スマン」

「いいの。わたしも、してもいいって言ったんだし」

「今日の小樽観光、自由だったよな? 二人で、行かないか。・・・やったのが人にばれないようにしないといけないし・・・」

俺は二人で行きたいくせに、妙な理由付けをしてしまう。

石川は、そんな俺の照れ隠しに気づいているのだろうか。

「わたしが行きたいと思ってる場所、ついてきてくれるよね?」

明るく彼女は答えた。

「もちろん」

「じゃあ、二人で行こう。ねえ、これって・・・初デート、だよね」

「そういうことになるなあ」

考えてみればそうだ。

「初デートが小樽なんて・・・豪華だよね」

「そうか。豪華だな」

石川は嬉しそうにお湯の中で身体をこすった。

その後で、石川はネットリとした目を俺に向ける。

「・・・今日の晩は、違うホテルなんだけど・・・」

「うん?」

「そこも、じつは混浴の露天風呂があるみたい、なんだよね」

「え?」

俺は驚いた声を上げる。

石川は、さらに誘いをかけてくる。

「また、一緒に入りにいかない? 今度は、時間を合わせて」

「エッチも、あり?」

彼女は少し考えて言った。

「・・・気が向いたらね。それよりも、わたし、今日はベッドの上でちゃんとエッチがしたいわ」

ね? と笑顔を見せる石川。俺はその笑顔に魅了されながら、了承の返事をするのだった。

2006/2/22 佳情。
2006/6/18 誤字 廊下:「かけてたなかった」>「かけてなかった」指摘を受けて修正。

感想・誤字等はこちらまで。


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