一目惚れ


出逢い

入学式のその日、彼女はそこにいた。

僕がそこにいくと、彼女は僕を見ていた。


僕は彼女を見つめ、彼女は僕を見つめた。


何も言う必要はなかった。僕たちはただ見つめあっているだけだった。




お互いが、お互いに強く惹かれあっていることが、一瞬で分かった。

感情の共有

「外に、出ようか」

僕らは教室を出て、廊下の隅に立った。

「名前は?」

「・・・葵」

「僕は裕樹。・・・葵って、呼んでいい?」

「そう呼んで欲しい。わたしも、裕樹って呼んでいい?」

「もちろん」

この間、お互いの目をずっと見つめあったまま。


出会ったばかりの女の子の目をここまで見つめていたら、気味悪がられるだろう。

でも、相手もじっと僕を見ている。

僕が葵に感じた感情を、葵もそのまま僕に感じているんだ。


この、生まれたばかりの、奇蹟のような素敵な感情、素敵な関係。


僕らはそれを確かめながら、ずっと目を見つめあっていた。

キス

その日のうちに僕らはメアドと番号を交換して、それだけじゃ飽き足らず、一緒に帰った。

一緒に帰るときも、お互いの体温を傍に感じたまま。

自然と、笑みがこぼれる。


二人は途中の広い自然公園のベンチで腰を下ろして、手をつないだ。

手を握ると、そのまま相手に自分の気持ちが伝わるような錯覚さえ覚える。

僕らはお互いに見つめあった。


そして、当然のように口づけを交わした。

触れ合うこと

僕らはそのまま抱きしめあい、お互いを感じた。

彼女の後れ毛をなで、うなじをなで、背中を愛撫する。

切なげな、か細い息が喉から吐き出された。

次に、制服越しに彼女の乳房に触れる。

彼女は逆らうどころか、胸を僕の手に押し付けるようなしぐさをみせた。

はあ、はあ、と息をして、彼女は僕を抱きしめてくる。


葵。

この、出会ったばかりの女の子と僕は、初めから結ばれている存在なんだ。

でなきゃ、出会った瞬間からこんなに惹かれ合うはずがない。

これが僕の、この世界でのパートナーなんだ。


僕はそれを確信しながら、彼女を抱きしめていた。

再会

いくらカップルの多い自然公園でも、あそこで最後まで行くことは出来なかった。

僕らは1時間後の再会を約して、家に戻り、私服に着替えた。

再び僕らは自然公園で落ち合い、今度は両親が遅くまで帰らない僕の家へ。

・・・彼女は白いブラウスにプリーツスカートだった。

清楚な葵の姿に、一層僕は惹かれていった。

ひとつになるために

僕の部屋に入ると、葵は待ちかねたように唇を求めてきた。

僕はそれに応えながら、葵をベッドに押し倒した。

先ほどのようにペッティングを交わしながら、今度は彼女の股間に手を伸ばす。

・・・そこは、初めからベチョベチョになっていた。

キスを交わしたときから、きっと葵も激しい期待を寄せていたんだ。


僕らは服を脱ぎながら、葵の乳房を吸い、股間を愛撫し、僕のペニスを握り、乳首を吸って、恥ずかしがりもせずにお互いを愛撫した。


そして、彼女が持ってきたコンドームを僕自身にかぶせ、僕は彼女に覆いかぶさった。

ひとつになること

「ああああああーん!」

彼女は初めから僕を歓迎し、高い声で鳴いた。

「う、ああ、あああ、いいい、あ、いい、裕樹、裕樹、あああ」

今日知ったばかりの名前を呼び、彼女は僕を抱擁する。

「葵、葵、あおいーー!」

僕も、知ったばかりの彼女の名前を呼びながら、必死で彼女の中を泳いでいく。

ニチャニチャと水音がして、ペタペタと肉がぶつかり合う音がする。

でも、そんな羞恥はまったく感じない。

一刻も早く、目の前の相手と全てを分かち合いたい。

そんな思いが、彼女の全身から溢れている。

そしてそれは、僕自身の願いそのままだった。

僕らはお互いに顔を寄せ、じっとお互いの目の奥を覗くようにした。

・・・お互いの体温を感じる。

膣とペニスで、お互いの肉体を感じる。

目の奥に、お互いの感情が見える気がした。

それでも、僕らは完全な『一人』になることはない。

ドロドロに融けて、完全に一体になってしまうことができたら、どんなにいいだろう。

僕らはただ、お互いに最も近い場所にいようとして、セックスに没頭した。

誓い

そして、お互いに終焉のときがやってくる。

彼女も僕も、ある瞬間を境に、狂ったように快感を覚え始めた。

「アアアアアアアアアア、きちゃう、きちゃう、いっしょに、いっしょに!」

「葵・・・僕も、僕も行くよ・・っ!!」

「キテエ、ねえ・・・・あああああああああ、裕樹! きてえ!!」

「あああああああーーっっっ!」

「あああああああーーっっっ!」



そして僕らは、折り重なってベッドの上に横たわった。


ボンヤリした頭で、名残を惜しみながら彼女から抜け出ると、コンドームを抜き取り、ティッシュにくるむ。

葵も、少し寂し気に、それを見ていた。

僕らは再び目を合わせ、微笑んだ。


これから、ずっと一緒にいられたら。

その誓いをするように、僕らはキスを交わした。

2006/4/26 佳情。

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