きっかけは、デート中に冗談のようについた嘘。
軽く冗談のつもりで言ってみたんだ。
「好きな人ができたんだ」
って。
そしたら、カレ、真面目な顔で、
「俺もなんだ。ゴメン」
だって。
わたしは慌てて、
「え、いや、冗談だって!」
と言ってみたんだけど・・・。
「ゴメン・・・嘘なんかじゃない、別れて欲しい」
だって。
その好きな相手っていうのが、わたしの同僚なんだから失礼しちゃうわ。
その後、わたしは大荒れに荒れて、飲んだくれていた。
わたしの気持ちにもなってほしい。冗談を言ったら、マジで返されて、挙句に失恋。・・・その原因が、仲のいい同僚・・・。
そりゃあね、わたしだってあの子は可愛くて性格いいと思ってるわよ。
だけどだからって、彼氏をくれてやるつもりなんてないわよ! そんなこと思えるほど心は広くないっての・・・。
「そうだと思いません〜、ねえ〜!!」
「あ〜もう・・・わかったから」
わたしの隣で、酒に付き合ってくれているのは、同じ会社に勤めている、親友の美代子。
いつもは結構喜んで呑みに付き合ってくれるんだけど、なんか今日は辟易してるって感じみたいね。
まったくハクジョウモノめ。
コイツだって、失恋したときはわたしの家でわあわあ泣いていたのだ、このくらいしたってバチは当たらないでしょうが、何嫌そうな顔してンの。
とか思っていると、美代子は曖昧な笑顔を向けてきた。
「あ〜・・・由美、いい加減止めたら? 明日も会社なんじゃ」
「んよお、アンタ、アイツとあの子がイチャイチャイチャイチャしまくってる会社に行けっていうの〜〜〜!!
どーーーーせ、会社でも1発2発、3回戦4回戦とやりまくってるのに決まってんのよお、もーーーーーサイテーよね!」
「ア〜・・・まあ、そうかもしれないけどさ、ここ・・・飲み屋なんで他の客もいるし、そういうこというのは止めた方が」
そう言われたって、わたしの勢いは止まらない。
酒をどんどん呑み、フラフラになって家にたどりついたのは終電間際のことだった。
翌朝、わたしは当然のように二日酔いだった。
会社には風邪を引いて寝込んでいるといい、病欠した。
・・・どうせいつかは止めるつもりの会社だ、いくら心証が悪化しようと構うものか。
そのままベッドにもぐりこみ、わたしは休暇をとった。
おもいっきりテレビをみていると(「笑っていいとも」がつまらなく思えてくる。歳だろうか)、チャイムが鳴った。
「はーい」
・・・この休みに、何用だ。バカモノめ。
そう思って出て行く。
しかし。
やってきていたのは、会社の新人だった。
「美代子さんに言われて様子見にきたんですが・・・由美さん、風邪だったんでは」
くううう、美代子のヤツ、裏切ったわね!
「アハハ、だいぶよくなったのよ、アハハハハハ」
「そうですか・・・・お酒の呑みすぎでも、風邪は引くものなんですね」
美代子め・・・ホント、覚えてなさいよ。
「いや、そうよね、あは、あははは、アハハハハハハハハ」
わたしの笑い声を聞いて、新人クンは溜息を漏らした。
「・・・社には黙っておきますけど、こういうことは止めてくださいよね」
「わーってるわよ、もう。
でもね、社会には、ボクちゃんなんかが知らないキビシーイ現実が待ってるんだからあ、厳しいことはいいっこなしよ」
それを聞くと、新人クンはますます溜息を吐いた。
新人クンは、その後、うさんくさそうな目でわたしの服をみた。
ちなみに、わたしの服は高校時代のジャージだ。
「・・・だいたい、そのカッコはなんですか」
「コレ? 過ごしやすいから家ではこのカッコ」
「・・・センパイ、3年3組だったんですね」
「あ、わかる? 書いてあるもんね。3年3組、池田由美でーす」
ウフ、としなを作ってみるが、彼は無反応。
・・・年増だと思って、馬鹿にしてるのかしらね。
「・・・どうでもいいです。ボク、社に戻りますから先輩も大人しくしといてください」
「どうせだったら、帰る前にお酒買ってきて」
「何言ってんですか。だからボクは社に戻ると」
「ビールくらいでいいからさ」
「ダメですってば」
「何よお、飲みたい気分なのよ、飲ませてよ」
「昨日散々飲んだそうじゃないですかっ! 今日病欠だって嘘ついて休んでる人のすることですか」
「いーーーだ。こんな安月給の会社、やめてやるからいいのよっ。いつまでたっても女だからって給料も上げないような会社、こっちから願い下げよ」
「・・・本気なんですか」
「悪い?」
わたしが睨むと、新人クンは拗ねたようなわたしをみた。
「悪くは、ないですけど」
「だったらいいでしょうが。・・・お酒」
「それとこれとは別です」
「かったいこと言わないでよね。こんなことしてもめてるうちに、走って買ってきた方が早いでしょうがっ! そんな計算もできないの!」
「屁理屈いわないで下さいよ・・・」
「うるさいっ、買ってきなさい」
「いいですよ、買ってきますよ、買えばいいんでしょう」
彼はようやく外に出ていった。
買ってくるかどうかはわからないが、部屋は静かになった。
・・・虚しい。
「・・・ビールです」
「ん、気が利くわね。帰ったかと思ったわよ」
「頼んどいて、そういうことを言わないでくださいよ」
わたしはビールの缶をあけ、そのまま呑んだ。
「ふー・・・」
「あの、それじゃ、もう帰りますよ」
「なーにいってんのよ。これから愚痴を聞いてもらうわよ」
「ちょ、ちょっと何言ってんですか! だから僕は勤務中だと」
「堅いこと言いっこなしよ。アンタも休みなさい、病欠病欠」
「そ、そんなことできるわけないでしょうっ!」
「アタシがやってるじゃない」
「そりゃあ先輩が不真面目だから・・・」
「なんですってえ!」
わたしはビールの缶を床に叩きつけ、大きな音を立てた。
「黙ってきいてりゃうるさいのよ! アンタねえ、何様!? アタシは天下の池田由美なのよ、黙ってアタシの言うとおりにしなさい!!」
「・・・センパイ、もう酔ってますか?」
「酔わなきゃやってらんないっての!」
アタシはそう言いながら、ソファにひっくり返った。
「・・・というわけでして、突然腹痛に・・・イタタ・・・ホ、ホントにちょっときついんです・・・熱もありまして・・・・はい、ですからちょっと今日は社に戻れそうにありません、はい、はい、申し訳ありません、失礼します・・・」
新人は携帯越しにペコペコ頭を下げつつ、会社に電話をしていた。
「・・・ったく・・・センパイのせいですからね」
「何よ、文句アンの?」
「・・・まあ、いいですけど」
そう言って新人は、ビールを開けた。
そして一気に飲む。「なかなかいい飲みっぷりじゃないの」
「まあ、これでも体育会系ですから」
「ホー。なるほどねえ」
みれば、スーツの下の胸板は結構分厚そうだ。
酔っているわたしは、そのままペタペタと腕や胸板を触った。
「な、何するんですか?」
「ホホー、結構いいカラダね。抱かれたら気持ちよさそう」
「な、な、何言ってるんですかっ!」
新人は真っ赤になり、わたしを引き剥がした。
「あによお。経験くらいあるんでしょお」
「そりゃあ、ありますけど・・・」
「だったら恥ずかしがらなくてもいーじゃない。それとも・・・こーんな年増の、昨日冗談みたいに彼氏に振られたオンナじゃ抱く気もしないんだあ? あー、サイテーサイテー、年増サベツだわっ」
「そーいう問題じゃありませんっ」
「じゃ、どういう問題」
「僕はその、そういうの苦手で・・・って、だいたい、なんでそんなに絡んでくるんですかっ!」
「なんでって・・・もうヤケなのよお。美代子のヤツもろくに酒の相手してくれなかったしい、アンタが来てくれたからあ、もうこうなったら誰でもいいから酒の相手とカラダの相手を」
「も、もっと自分を大事にしてください」
「・・・大事にするほど、キレイなカラダじゃないモーン」
「そういうこと、言わないで下さい!」
「ふーんだ。どうせ、アタシのカラダじゃ勃つもんも勃たないんでしょ、わかってんのよ」
かなり酔っ払って勝手なことを言っていたわたしに、新人は深い深いため息を吐いた。
「・・・そんなに、襲われたいんですか」
「あによお、襲う気も度胸もないくせにい」
「・・・襲っていいんですね」
「・・・・・・」
なんか、目の前のオトコの調子が変わってきた。
「・・・ちょ、ちょっと?」
なんか、戸惑って声をかけるわたし。だけど、新人はなぜか上着を脱ぎ、ネクタイを解いて床に置き始める。
「まったく・・・センパイが悪いんですからね」
そういって、わたしは一気に押し倒された。
いきなり抱きしめられ、唇を奪われる。
「ちょっと、何すんの?」
だけど、彼はもう止めてくれなかった。
ダサいジャージの裾から手を入れて、わたしの胸を弄り始める。
筋肉質の身体からは想像もできないほど、乳首の弄り方がうまい。
「やあん・・・」
思いがけず、わたしは喘ぎ声を漏らす。
「・・・もう、乳首立ってますね」
「ちょ、もう・・・冗談でしょ? もう止めてよね」
「イヤです。本気ですから。ずっと前から、こうしたかったんです」
彼はジャージを脱がせて、直接わたしの胸を吸った。
舌使いもかなりうまい。
「なんで、そんなうまいの・・・」
「いろいろ経験してますから」
「だけど、ちょっとうますぎない?」
「妬いてるんですか」
「う、うぬぼれないでよね!」
だけど、わたしはたしかに彼にセックスを教えた誰かに嫉妬していた。
ジャージのズボンを脱がされたときには、もうパンツは使い物にならないほどにぐっしょりとぬれていた。
「凄く濡れてますね」
憎たらしいほど冷静に、彼は感想を言った。
「そんなこと、ない・・・」
「でも、こんなに」
そういって、彼は指でわたしのアソコをなぞると、愛液まみれになった指をみせつける。
ヤダ。こんなに・・・。
わたしが恥ずかしがっているときに、さっさと彼はパンツを脱がせた。
同時に、彼は着ている物を脱ぎ、大きくテントを張ったトランクスを脱いで、大きくなったオチンチンをわたしに見せつけた。
「すみませんね。憧れてたんで・・・あんまり、余裕ないんです。愛撫が足りないですけど・・・」
などと、言い訳を二、三くちにして、わたしの脚を開いた。
「そんな!」
明るい中でセックスをするのが初めてだったわたしは、脚を開かれたことで驚きと戸惑いを感じていた。
だけど、目の前の若い彼は、もうハアハアと息を荒げて、わたしのアソコにオチンチンを入れようとしていた。
「ちょ、ちょっと・・・」
「・・・いきます」
彼はわたしの了解も得ないまま、わたしを貫いた。
「ああんっ」
予想よりも大きな彼自身は、わたしに未知の快感を与えてくれた。
挿入の衝撃で、わたしは軽くイってしまった。
わたしは彼を見上げた。
彼は怖い顔をしてわたしを見下ろすと、わたしの腕を強く掴んで床に押さえつけ、大きく速く腰を動かし始めた。
「いや、何、何これ! ああ、あああ!」
予想よりも荒々しい、激しい責めが始まった。
昨日まで付き合っていた彼氏もそれなりにエッチは上手だった。
今までの彼氏はわたしを一度もイかせてくれなかったのだけど、昨日まで付き合っていた彼氏は初めてわたしをエッチでイかせてくれたのだ。
性格もかなりよかったし、不満もあまりなかった。
それなのに、・・・昨日、あんな形で別れてしまった。だけど、突然わたしを押し倒したこの新人クンはどうだろう。
今までの彼氏とは比べ物にならないほど力強くて、必死でわたしを求めてくる。
全然余裕がなくて、いっぱいいっぱいなんだけど、でも凄くエッチがうまい。
どうしてだろう・・・そう思った。
だけど、そんなことが考えられたのはホンの一瞬。
彼が、
「ああ・・・由美さん、由美さん、由美さん・・・」
なんて、色っぽい声でわたしの名前を連呼するもんだから、わたしもギュンギュン感じてきてしまう。
不覚なことに、わたしは彼の名前を聞いていなかった。
だから、ただ喘いで、ぎゅっと彼にしがみつくだけ。
それでも、彼は嬉しそうにして、ますますわたしの名前を呼んでくれる。
エッチの最中・・・こんなに名前を呼ばれたのなんて、初めてだ。
わたしは彼が必死に動いている間、2、3回は絶頂に追いやられた。
こんなことは、初めてだった。
3度目にイってしばらくしたあと、彼は相変わらずわたしの上でがんばっていた。
わたしはだんだん、彼の体力についていけないかもしれない、なんて不安を感じ始めていた。
だから、彼が、
「そろそろ・・・いいですか?」
といったときは、正直ホッとした。
だけど、彼が続けて、
「中、許してください」
といったときには、さすがに焦った。
「ちょ、ちょっと、今日は危険日! 妊娠しちゃうって!」
といったのだが、彼は首を振る。
「嫌ですよ。せっかくのチャンスですもん」
「何いってんの」
「イヤですよ。だって、ずっと待ってたんです。こんなチャンス、もうないと思いますし・・・お願いです」
そういって、汗をかいた切ない眼でわたしをみてくるのだ。
「僕のものになってください」
そんなことを言いながら、彼は男らしい逞しい腕でわたしを抱きしめる。
抱きしめられて、思わず、涙がこぼれた。
「いいわよ、ちゃんと責任、とってよ」
そう言うと、彼は子供のように笑った。
そして、次の瞬間、その笑いが消えて、
「ウムッ!」
と、呻いた。
その瞬間、思いっきりアソコを腰で叩かれて、同時に凄い衝撃が身体の奥に走った。
彼の腰が痙攣するように震え、わたしの中には熱い彼の精が注がれているのがわかる。
それを感じ取ったとき、わたしも彼の首に腕を回し、腰に足を絡ませ、しがみついて叫んだ。
「アアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
そのあと、結局わたしたちは付き合い始めた。
彼はずっとわたしが好きで、美代子に相談を受けていたらしい。だから、美代子は彼にわたしを慰めに行くように会社で話したのだ。
まあ、美代子もいきなりわたしたちが最後までやってしまうとは思っていなかったようだが。
そういえば、一応わたしたちは結婚を前提にお付き合いをしている。
だけど、まだ双方の親に挨拶をしたりもしていない。
ヘタをすると一度目のエッチで妊娠している可能性があるので、早めに行かないといけないとは思っているんだけど・・・。
今日あたり、彼に相談してみようかしら。
感想・誤字等はこちらまで。
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